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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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公園のイタリアン・ヒューマニズム
午後4時半ごろのことだった。パンフィリ公園に散歩に出かけた。いつもの通り、半分は公園のランドスケープの視察に、もう半分は運動だ。春浅い午後の風がパンフィリ公園のゆったりとした草野を走り、肌にはまだ寒い。木々もやっと緑の芽を枝にちょこちょこと付け始めた程度である。

大池に到着した。この大池はひょうたん型をしている。ひょうたんの長い曲線の片方は樫(Leccio)や月桂樹(Lauro)を中心とした常緑の森が岸辺まで寄っている。ひょうたんの柄の部分からは人工の滝を経て水が注ぎ込む。ひょうたんの柄の向かい側にあたる部分では常緑の森から出てきた遊歩道が池に出会い、そのまま池に沿って曲線を描く。この部分にはベンチがいくつか置かれ、休憩する人々が向かい側の滝を遠目に、水面で遊ぶ鴨やアヒルやガチョウを見て寛ぐ。ひょうたんのもう一方の長い曲線部分は遊歩道が曲線に沿って走り、柄にあたるの部分の滝に通じている。土を打ち固めた遊歩道の幅は7mほどあり、自転車で走る人、ジョギングする人、二人で肩を並べて散歩する人々が余裕をもってすれ違うことができる。遊歩道の池側の脇には公園の森から伐採して拵えたと見られる自然枝を組んだ手摺が続いている。手摺越しになだらかに土の斜面が池の水面まで下っている。高低差はベンチが置かれている部分で30cm、滝に近い部分では3m以上はあろうか。池の水はいつも静かで、澄むとも濁るともなく、ただ自然に水を耐えている。

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公園 | 19:59:42 | Trackback(0) | Comments(0)
ローマのガーデンクラブで講演
ここのところ立て続けに講演が続いているが、今日今シリーズの最後となる講演を終えてきた。ローマの庭園クラブ(Garden Club Romano)という同好会の招きで日本庭園について1時間半ほど話をした。Garden Club Romano の現会長さんであるランツァラ女史が、昨年私がパドヴァの歴史庭園研究会で行った講演についてパドヴァの主催者であるアントネッラ・ピエトログランデ女史から話を聞いたらしい。パドヴァでの講演がすばらしいものであったから、うちの同好会でもぜひ話をしてくれ、というわけだ。あいにくランツァラ女史自身は今日、よりによってパドヴァで別の会議があるということで不在だった。

会場は、ローマのクアットロ・フォンタンーネ(Quattro Fontane)の近くのバルベリーニ宮だった。大変に由緒ある場所だ。クアットロ・フォンタンーネとは、二つの通りが交わる4つの角に4つの噴水があるからそう呼ばれている。建築家ボルロミーニが設計したサンカルロ・アッレ・クアットロフォンターネ教会という、ファサードが波打つまさにバロック建築の傑作が建つところだ。その角から150メートルほどバルベリーニ広場方面(すなわち有名なヴェネト通り方面)に向かうと右手にバルベリーニ宮の建物がある。ここにも実はボルロミーニの設計による有名な螺旋階段がある。バルベリーニ宮は今は古美術を展示する美術館となっている。

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講演・講義 | 05:45:07 | Trackback(0) | Comments(0)