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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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菜園生活を応援するために。。。
二週間ほど高松に滞在して「菜園生活を応援する」とでも呼べるような庭仕事をさせていただきました。
メニューは、①葡萄棚の設置、②菜園の整備、③敷地境界の腰壁づくり、の3つ。今回はその第一期工事でした。

葡萄棚は、リビングの掃き出し窓から外へ降りる階段のところに。吉野の檜と杉の丸太を高松まで運んで作りました。丸太はホゾ穴やダボを使って組んであります。塗装は天然塗料の柿渋を二度塗り。赤味を帯びたいい感じになりました。葡萄を這わせる棚は、垂木から30cmほど下がったところに鋼管パイプの棚を作っています。これは深緑のペンキを塗っています。葡萄は、マスカットベリーと紅伊豆という二つの品種を一本ずつ柱の脇に植えました。なってくれるかなぁー。楽しみでもあり不安でもあり。太めの丸太を組んだパーゴラなので、野趣あり、しかも洗練された雰囲気もあって、葡萄にはお似合いだろうと思います。

pargola2.jpg

pargola1.jpg


菜園の整備は、御宅の畑地に、足場板を組んで棚畑(英語ではraised bedと呼んでいますね)を作りました。畝を切った畑で野菜づくをするよりもこのほうが身体的には楽だと思われます。また幾何学的な図案で構成された区画に色とりどりの野菜やハーブや花を植えて、ひとつのまとまった菜園の風景を作ることができます。実はこういうガーデンこそ、楽園なのです。「人類は農民になる前にすでに菜園民だった」とイタリア人の友人が言っていたことを思い出します。今回の菜園整備は、もともと畑であった土地とはいえ、土が少々固くなっていたので、それをほぐしたり、あらたに堆肥を加えたりしました。幅24cmの足場板がそのまま棚畑の高さです。通路になる部分の土を削り取って棚になる部分に土を盛るという作業。。。キツカッタ。足場板が長持ちするように、また棚の水はけを少しでもよくするように、板に接する部分は砂利を一皮入れています。今回はまだ全体の半分弱しかできていません。それでもなんとなく完成形も想像できるところまでいきました。

raisedbed1.jpg


そして敷地境界の腰壁。これはお隣のブロッコリー畑との境界に低い石の壁をつくるものです。この壁によってその先に広がる畑、農村、その先の山々の景色が額に入れたようによりはっきりと景色として見えてくるだろう、と考え提案したものです。近くの牟礼(イサム・ノグチ!ですね)で産出する庵治石の栗石を2tダンプで運んできました。庵治石の栗石が積まれた巨大な山から、人力で運べて、しかも石積みに使えそうなまともな形をした栗石を選びだしてダンプに積む。これも、キツカッタ。でも楽しい作業でした。今回は腰壁の試し積みをしてみました。1メートル半ほどできたかな?実は全部で20メートルなんですが。。エライコッチャ。
風通しの隙間や穴をあけたり、途中で途切れさせたり、とかいろいろお施主様からのご提案もあり、デザインについてはやりながらどんどん変更していってもいいと思っています。

wall1.jpg

pargola_wall.jpg

というわけで、お施主様の菜園生活を応援する!というのがこのプロジェクトの考え方です。自分としては、設計と施工、計画と現場合わせ、ということの微妙で絶妙なバランスについていろいろ考えました。考えて作る、作りながら考える、そのバランスでもあります。

このプロジェクト、まだまだ続きます。



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庭づくり・庭作業 | 23:35:54 | Trackback(0) | Comments(0)