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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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花を愛でるM様
昨年庭の改修工事をさせていただいたお客様M様に今日またお会いすることができました。M様のお宅には、ちょうど10日ほど前にツツジの花後の掃除とお礼肥の施しを兼ねて伺ったところでしたが、今日は別のある会合でお会いすることになりました。私が改修してさしあげたお庭を大変気に入ってくださって、とても嬉しそうに、会合の他の参加者に話してくださいました。
「いろんな花が次から次へと咲いてくれて、ほんとにたのしくてねぇ」
「この方ほんとうに丁寧に、きれいにしてくれてねぇ」
「あなたも庭あるんでしょう?あなたも頼みなさいよ!」
と、そんな調子で、大変ありがたい宣伝をして下さいました。
M様の庭には、確かにいろんな花や実のなる植物を植えました。(自分のためにがんばって漢字で書いてみると…)紅千鳥という梅、伊呂波紅葉、馬酔木、白山吹、吉野躑躅、山躑躅、沈丁花、小手鞠、牡丹、姫卯都木(ヒメウツギ)、灯台躑躅(ドウダンツツジ)、梔子(クチナシ)、金糸梅、下野(シモツケ)、紫式部、檀(マユミ)。もともとあった樹を移植したり手当したのが、金木犀、山茶花、紫陽花。このお庭は横に長いので、まさに花の絵巻物なのです。次から次へと花が展開する。
「この庭はもうあなたに任せるから。頼むよ。」
そう言っていただきました。
この上なく嬉しいおコトバ。身の引き締まるような重いおコトバ。


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庭づくり・庭作業 | 00:35:59 | Trackback(0) | Comments(0)
進む春、初夏の兆し


畑に仮植えしているカマツカの花が咲きました。瀟洒で清廉で孤高な感じのする花です。秘めた意志の強さみたいなものを感じさせます。花言葉などはこういう植物の印象からつけられるのでしょうか。カマツカといえば、その材質の強いことから、道具の柄に使われることで有名です。そういえば、昨年の夏イタリアにいたとき、お客様と庭のイメージを共有するために一日山や谷や沢を歩いて回ったときに、カマツカにとてもよく似た木が自生しているのを見かけました。普段庭に植えられることは少ないでしょうが、林の風景をつくるときなど、さりげなくその中に添えてみたいものです。

今日は吉野山に上る用事があったのですが、林床にシャガがきれいに咲いていました。季節を感じます。

4月は滋賀県の草津(厳密には大津市)で庭作りをさせていただきました(これはまた報告させていただきます)。最初現場に通い始めたときは道中の方々で桜が満開でしたが、十五日、二十日と時間が経過するうちに、春がどんどん進んでいくのを実感しました。最初はまだやっとわかるほどの蕾がついていたコデマリやオオデマリも、ここ3、4日で満開です。松の新芽も方々でちょんちょん目立つようになってきました。

4日前にお茶のお稽古をしたときには、先生のご用意されたお菓子器が蕗の葉っぱの図柄でした。その二、三日まえに、ちょうど畑の蕗を収穫して焚いて料理していたところだったので、そのお菓子器を目の前にしたときは、ハッとしました。ちなみに、その日お軸の前のお花はシャガでした。

植物によって、花によって、季節がどんどん移り変わっていくのを実感します。植物の変化は私たちに発見や感動をもたらしてくれます。そして私たちの生活のなかでいろんな形で解釈され新たに意味づけされて、より深い思い出となっていきます。庭というのが、一年を通して日々そういうことのおこる場所であってほしい、またそういう庭を作っていけたらと思います。


お知らせ | 22:50:59 | Trackback(1) | Comments(2)