投稿日:2016-11-21 Mon
モンツァ農業学校の日本庭園コースが、庭師星宏海さんの講習をもって今回のシリーズを無事終了したようです。私の回で生徒さんと一緒に作った枯山水に、星さんが生徒さんと一緒に竹垣を作って場を締めてくださいました。滝石組の背後のあたりに建仁寺垣、全体を眺める正面の結界に金閣寺垣を作ってくださいました。こんな仕上がりです。
星さんの卓越した技能に感服です。そして本当に熱心に講習に参加してくれている生徒さんたちに心底感心します。
こうして日本の庭がイタリア人の間でより深く理解され、イタリアのいろんな地方やそれぞれの土地の状況、御施主さん、作庭者の趣向に応じて、創意工夫がなされ、さまざまに発展していくとしたら、とても意味のあることだと思います。
このコースはまだ始まったばかり。来年は、今回の生徒さんに対してさらに上級編(内容的に発展した講座)を提供し、また新しい生徒さんに初級編を行うことになっています。そしてうまく運べば、それが継続していく―。モンツァ農業学校の敷地内に徐々に日本庭園を作っていこう、という案もあります。講座はそこを実習の場として展開されていく、という構想です。
私自身の日本庭園に対する理解や経験談をイタリア語で直接伝えられるのは幸せなことです。楽しみでもあり、いつも大いなるチャレンジです。教えることもアートである、と私は思っています。やるからには、生徒さんたちと一期一会のこころで向き合い、いつも創造的でユニークな方法で教えたい、そう信じてやっています。
私に教えられることって、まだあるの?と率直に思いますが、今回教えた後にそれなりの好評をいただいたところをみると、なにかまだあるのかもしれません。当然ですが、自分も勉強を続けなければなりません。
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