投稿日:2018-12-11 Tue
やはり、茶庭となると、よりいっそう美意識を意識しながら作業することになりますね。今月は2つの茶庭を手入れする作業をしましたが、茶庭って、やっぱり日本の庭のエッセンスを一番よく体現しているように思うのです。
めざすは「自然」。
しかもそれは使われる庭という前提での「自然さ」。
そして、その自然は、作られた自然。つまり、市中にあって山居の趣を醸し出すという意味での自然。
それは、本当に高度な作為・造形なのですね。
使う庭でありながら、つまり、機能を保証しながら、かつ、自然であること。
先日、ローマの裏千家出張所の所長を長年勤められた野尻命子先生をお連れして、能楽師の斎藤信隆先生に面会した折、斎藤先生が、能の動きについて、「自然であること」とおっしゃられましたが、茶庭における自然、というのも、nature を再現するのではなく、むしろ、そのような「自然さ」を庭の中に作り出すことに近いのでは、と思いました。
極力、不自然を排除する―。
そこに日本の庭の本質もまたあるように思います。
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