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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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甘いマスクと赤ワイン ~ ラポラノ温泉(トスカーナ)
トスカーナへ車で温泉旅行に出掛けた。ラポラノ・テルメ(ラポラノ温泉)という名前の町だ。この町がある辺りはシエナの南に位置し、シエナ・クレーテを呼ばれイタリアでもっとも景色がいい地域のひとつとして知られている。私たちは町のはずれのホテル(ホテル・ドゥエ・マーリ)に宿をとった。なんのとりえもないホテルだったが、レストランは郷土トスカーナ料理をふるまう本格的なものらしい。印象的だったのは、このホテルのフロントに勤める男性の甘いトスカーナ仕立ての顔だった。私の観察ではトスカーナの男性はこのような甘いマスクをしているところに特徴がある。顔だけでなく物腰も柔らかい。簡単に言えばフェミニンなのだ。ロベルト・ベニーニがいい例であるが、そのような有名人に頼らなくとも、私の知り合い、友人のトスカーナの男性を総じて性格づけると、この甘いマスクと女性的な柔らかさに落ち着くのだ。それはローマ周辺でみる男性の顔や物腰とはとても異なり、プーリアの男性の慈愛とも異なるのである。また、ボローニャ周辺の男性の無骨さとも違う。このトスカーナ男性の甘さはいったいどこから由来するのか、私には大いに興味があるところ―。


さて、温泉施設は町の中心部から外れたところにさりげなく建っている。名前をアンティカ・クエルチョライア(L'antica Querciolaia)という。クエルチャ(Quercia、属名Quercus-)とは、ナラの木のこと。クエルチョラとはナラの幼木のこと。そうするとクエルチョライアとはナラの苗木を育てるところ、つまり圃場なのだろう。アンティカとは、古いという意味だから、昔からあるナラの圃場に近いところなのか、それとも圃場があった土地に作った施設か、そんないきさつにちがいない。駐車場から見るとそれほど大きな温泉施設には見えない。ところが、フロントロビーに入ると、そこはまるで三ツ星ホテルのロビーのようだった。カウンターに、2人の制服を着たお姉さんがすわり、来客の対応をしている。一日温泉入り放題で9ユーロ。これは大きな温泉プールに入るだけの金額だ。他に、各種エステトリートメントやマッサージをするなら追加料金がかかる。

私たちは「素入り」を頼み、ロッカーの鍵をもらって入場した。室内プールは水泳用のプールをそのまま小さくしたような色気のないプールだ。5mx7mくらいの大きさだろう。深さは坂になった入浴口の膝程度の深さから、一番深いところでは背が届かない深さになる。閉口したのは、お湯のぬるさだった。37度くらいだろうか。案内には源泉39度から40度温泉とうたわれているが、冷まして使っているのだろう。温泉といえば40度を期待していたが、これでは体温が逆に吸い取られてしまうのではと心配してしまいそうな体感温度なのだ。しかたなく、ぶらぶら泳いでいると少しは温かくなってきた。お湯は透明感のある塩の湯だ。カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムといった無機成分に富んでいるらしい。子連れの大人たちが入ってきたり、2人で中のよさそうな男のカップルが入ってきたり、暗く独りで黙って入浴するおじさんが入ってきたりと、温泉好きのイタリア人を観察するのは楽しい。

湯をでると案の定寒かった。妻は先に着替えにいってしまったが、私はもう野外プールのお湯にも入ってみた。大プールだ。大人たちが、じっとして、しかし友達同士で楽しそうに会話しながら湯に漬かっている。温度は室内プールより少し温かかった。2月上旬のトスカーナの空気はしんとして冷たい。白い湯気がほんのりと立ちのぼり、大人たちの胸や顔を隠したり現したりしている。15分ほど漬かった後、私も更衣室へあがり、シャワーをして着替えた。その後私たちは、湯気を立てながら、カフェテリアでアイスクリームを食べた。カフェテリアは、温泉を楽しんだ血色のいい老若男女で少し蒸し返していた。水着を着て入浴するほかは、したがって赤の他人の男女が一緒に仲良く入浴するほかは、日本の温泉とそう変わりない。

駐車場に出るとそとは暗かった。温泉は熱さが足りないのを残念に思ったが、長湯をしてシャワーをして外に出てみると案外体はホクホクして、ひんやりした外の空気が気持ちいい。温泉施設からホテルまでは車で3分の距離だ。

ホテルに帰ってしばらく休み、19時30分にはお腹をすかしてホテルのレストランへ移動した。まだ開店していない。先ほどの甘いマスクの男性がチーフ・ウエイターとして準備している。彼より若く、彼より洗練さにかける風貌のもう一人の男性がサブ・ウエイターとして開店の準備中だった。しばらく入口で時間を弄ばしてから、我々はこのサブ・ウエイターに導かれてレストランのテーブルに着いた。中は広々としており、ガラス張りが外の庭の緑に向かっている。床の木材の焦げ茶色が全体に落ち着いた雰囲気を醸し出すのに貢献し、天井の黒い鉄の梁が洗練された素朴な田舎味を出している。これらの暗い色の材質にテーブルクロスの光るような白が浮き上がって素敵だ。我々はウエイターの奨めにしたがって、トスカーナ料理の代表格、牛肉料理を満喫した。舌堤を打つ美味しさだ。フル・ボディの赤ワインで頬を赤くした。今宵は妻と二人で存分にトスカーナの赤い大地の血液を吸った。温泉の後に赤ワイン付きの郷土料理――。その他に一体何が必要だろうか?そう、眠るだけ。
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| 06:51:33 | Trackback(0) | Comments(3)
コメント
こんにちは(≧∇≦)/
http://roo.to/bloog-ranking/で紹介されていたので、見に来ました。またきますネ。(^^)
2006-02-09 木 10:15:28 | URL | RIN [編集]
超ひなびたトスカーナ温泉
私もラポラノテルメに行った事があります。お湯が冷たかった、寒かった。。。というのが一番の記憶です。妊娠7ヶ月近い時に行ったので、お腹にいる子供に冷たいお湯の影響が心配でした。お湯質としてはリラックスできて悪くないけど、あの温度の低さは問題でした。本当にひなびた温泉町、何もない町でしたね。あの地域のお料理とワインのおいしさは思い出しただけでも幸せになります。

これからもブロッグ楽しみにしていまーーす!
2006-02-09 木 10:32:41 | URL | Naoco [編集]
温泉も紹介していきます!
RINさん、また来てください。Naocoさん、そうですね、どうしてイタリアの温泉はもう少し温度に対して「寛容」になってくれないのでしょうね。このブログでは他のイタリアの温泉についても紹介していきたいと思います。温泉は「地の熱」が起源だから、ランドスケープや風景を地球を掘る如くに「深く」語る上では重要なテーマだと思ってます!では、また遊びにきてください。
2006-02-10 金 06:39:14 | URL | paesaggista [編集]
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