投稿日:2018-11-12 Mon
伸び放題だった松の剪定を依頼され、さて天辺から剪定しはじめて半時間ほどたったころ、何か獣臭みたいなものを辺りに感じ、変だなぁ、と思いつつそのまま作業を継続、さらに1時間たったころ、ふと気が付くと、鳥の巣。その中にいた二羽の雛と目があってしまいました。二羽は180度反対方向を向いて、目をパチクリしていました。しかし何鳥?雛はかなり黒い。烏?にしてはちょっと違いそう。。。よく今まで鳴きもしないで、なにもしないで静かにいたなぁ、と感心。さてしかし、いくら松の剪定が私の任務といえども、この巣をさすがに取ってしまうわけにはいかないだろう。こんな大きな雛が二羽も佇んでいるんだから。しかもこれだけ大きな雛だから、もうすぐ巣立っていくに違いない。
しかたない、お客様に説明して、この巣のある部分とその上の枝が形成している棚だけは残しておくことにしよう。
休憩時間にお客様にそのことを説明すると、それはごもっとも、と了解をいただきました。
休憩後、作業継続。と思いきや、何かが飛び立つ音。
親鳥が餌をもってやってきていたのでした。その姿は間違いなく、鳩。鳩だったのかぁ。
なるべく怯えさせないように作業を継続。
この日は一部分だけボウボウのままに残して、作業終了。
何日か経過。もうそろそろ巣立っていてもおかしくないかな?
お客様に作業をしたいと思いますが、登って見てきます、と伝え、登ってみると、確かに巣立っていました。しかも巣のあとはもとのままではなく、いくらか「解体撤去」したような様子。
ほう、飛ぶ鳥あとを。。云々といいますが。。。
すると下からお客様がなにやら、ニコニコしながら報告してくださるところによると、どうやら二日前の台風がくるその前の日、親鳥が二羽、軒の上で、整列して、見ていたお客様の方を向いて、
「大事にしてくれてありがとう」と言わんばかりに、お辞儀までしてくれた、とのこと。
ちょっといい話。
鶴の恩返しならぬ、鳩の恩返しがあるかもしれませんね。

無事 剪定の終わった松
スポンサーサイト
△ PAGE UP