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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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力をぬくこと30年 その2
先生が自分のヨーロッパ人のお弟子さん達を日本のお茶の稽古に参加させるときまって日本人の先生方は腰を抜かすという。先生のお弟子さん達が上手すぎるからだという。なぜ上手かといえば、お茶をするのに姿勢や呼吸を重視し、単に点前の手順を教わればいいというお茶を教えていないからである、と先生はおっしゃる。確かに去る9月にローマの北のブラッチャーノ湖の畔にあるカプラローラ(Caprarola)という街―この街については有名なファルネーゼ宮の庭園を含めて後日紹介したい―で行った一週間の集中セミナーには、ベルギー、ドイツ、フランス、アイルランド、イタリアから生徒さんが集まったが、長年稽古されている生徒さんのお茶をするときの姿勢といい、落ち着きといい、息遣いといい、目を見張るものがあった。そして、お茶をするとき以外の時間にみせる彼らの人間としての成熟度にも感心した。みな謙虚にして静か、かつ周囲に気を配ることを忘れない。ベルギーから来ていた先生のお気に入りのお弟子さんであると思われるティエリ氏は裏千家の奨学金をもらって京都に留学した経験を持つ。そのいたずらそうで、謙虚で、静かなまなざしは好感がもてる。またお茶も非常に上手だった。ドイツ出身で現在アイルランド在住のウィンフリードさんも極めて静か、そしてまた謙虚。彼は私にお茶の最初の手ほどきをしてくれた。またベルギー在住で、自分で茶室と庭を作ったというスタフさん。すでに仏を内にもっている―。オーストリアで大工をしているという若者のハンス。異様に気が利く。そして明るい。


先生が自信をもっておっしゃるように、総じて先生のお弟子さんは初心者の私が見ても立派だ。先生のお弟子さんの中にはいろんな人がいらっしゃるが、楽焼の15代目楽吉左右衛門氏もそうらしい。彼が若き頃ローマに留学中先生に師事されたらしく、実は400年続く楽焼を継ぐ決心をされたのはローマで先生からお茶を習ったことも契機となったそうだ。今日先生のお宅に庭関係の本をお借りしに伺った折、そんな話を先生がされた。そして楽氏がインタヴューされている大徳寺の広報『紫野』の小冊子も貸してくださった。その中の楽氏のことばの一つ一つが実にいい。経験からにじみ出る本当のことばなのだ。ローマ滞在中の印象についてこう語っておられる。

「イタリアの光は僕自身とは随分隔たりがありました。紺碧の空も美しいのですが、何かが僕とは違っている。光と闇がはっきりと分かれていると言うことでしょうか。明と暗、イエスとノーがあまりにも歴然と分かれていて、その中で人間が細々とした生活をしている。その雑然とした中で、一方でその明と暗を組み立てながらギリシア・ローマ以来堂々と壮大な建築を築き上げてきた。日本の様に、霧がかかり霞に濡れ、時雨ながら薄日を感じるそういう様な景色とは違いますね。それは風景の違いだけではなく、意識の成り立ちの違いの様にも思いました。」(『紫野』第28号、平成18年1月1日発行。pp.31-32)

最後の一文。風景の違いだけでなく、意識の成り立ちの違いでもある。端的にズバリついている。私もこのブログも風景を思索しながら、意識の成り立ちまで深くたどりたいと思っている。
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茶道 | 05:57:12 | Trackback(0) | Comments(0)
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