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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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ヴィーコ湖の魅力
週末を利用して、ヴィテルボの南にあるヴィーコ湖(Lago di Vico)の畔にあるアグリツーリズモに一泊する小旅行に出かけた。アグリツーリズモの名前はLa Valle di Vico。この宿は妻の職場のルームメートだったナターシャが薦めてくれた。名前をローザというおかみさんがとても愛嬌がある人で、日曜の朝寝坊して10時半まで寝てしまい朝食を逃したら、「あんたたち、待ってたのよ。どうして降りてこなかったの?」と優しく訊いてくれた。ローザさんとはほんの15分程の会話だったが、こんな人のいい経営者ならまた戻ってきてもいいと思った。ちなみに宿泊代は一泊朝食付で二人部屋に二人で泊まって一人35ユーロ。安くもないが、そう悪くもない。しかし、我々が泊まった二階の「ハヤブサ」という部屋の二つの窓からは、湖の水面がわずかに、見えすぎない程度に見え、カルデラ湖であるヴィーコ湖を取り囲むなだらかな山稜が夕陽でくっきりとシルエットとなって見えた。美しい。朝は小鳥が溌剌と啼いていた。と、そういう気持ちのいい宿である。何をすることもなく、ただ湖畔を歩いていい空気を吸いたいというのなら申し分ない拠点だろう。湖は車で走ったら20分ほどで一周してしまうことができるほど小さい。どの地点からも対岸が手に取るようによく見える。


ヴィーコ湖に来たのは二回目だった。一回目はいつだったか、秋だ、(なぜなら栗拾いをしたから。。。)ちょっと寄ってみたことがあった。ローマ―ヴィテルボを結ぶカッシア街道から東に道を入り、しばらくハシバミ(ヘーゼルナッツ)の植わる緩やかな丘を車で登りながら進むと、突然ある地点で濃い森が出現し、その中を車で突入することになる。そこからは下り坂となり、アブルッツォ(ローマから東へ進んだ山地の州)の深い山の中に入ったのかと思うくらいの深い森が斜面を覆っており、その中を車で下降する。それは主にクリ、ナラ、ブナで構成された森のようだ。前回はこの道すがら栗を拾って家に持って帰って食べたのだ。この森を一気に通り抜け、道が平坦になるとすぐ、湖が出現する。この森で覆われた斜面がカルデラ湖を囲む山稜の斜面の一部だったのだ。この外界のなだらかな丘陵地から一気に森に突入するランドスケープの劇的な変化はあまり他に例をみたことがないほどすさまじい。丘陵地はしかもとてもなだらかに上昇した後、突然に森が始まり、同時にかなり急な下降斜面が現れるのだ。噴火と陥没が生んだ特異なランドスケープの現象だ。ローマがあるラツィオ州のランドスケープを特徴付けるものにこの火山活動で出来上がった一連のカルデラ湖がある。ローマの南東のアルバノ湖。ローマの北西のブラッチャーノ湖。そのすぐ隣に、マルティニャーノ湖。そしてその北に位置する今回のヴィーコ湖。さらにトスカーナ州との州境にはボルセーナ湖がある。その中でヴィーコ湖を特徴付けるのはその湖畔が多く森で覆われており、自然公園として残されていること。また、ヴィーコ湖は他の一連のカルデラ湖と比べて湖水面の海抜標高も高い。海抜510mもある。ヴィーコ湖はチミニ山地という山地の(それを生んだ)火山活動で誕生した。比べてサバティニ山地にできたブラッチャーノ湖が海抜160m。ヴォルスィーニ山地にできたボルセーナ湖が海抜305mだ。アルバノ丘陵地の中にあり山の中に佇んでいるという印象を受けるアルバノ湖でも海抜392m。ヴィーコ湖はそれによってもまたより人里離れているという印象を与えるのかもしれない。

ヴィーコ湖は州立自然公園として指定されており、開発制限が掛かっているため、一部を除いて水辺にほとんど建物が建っていない。ある部分は山の斜面と森が水面に直接接し、ある部分は葦の生えた湿地帯のような湖畔が残っている。その部分には野鳥観察の設備が設けてある。この「自然公園」という性格上、ヴィーコ湖はローマからもっとも近い「自然」に浸ることのできる場所のひとつであると思われる。一回目に訪れた折にはその静けさに打たれた。静かな水面は、黒い(火山岩を象徴している)小粒の砂でできた湖岸に触れ、まるで水面張力を使って静止しているかのようだった。翻って今回は同じ湖岸に下りてみたが、強風が吹きすさび、岸に打ち付ける波は荒い時の地中海にも相当するほどであった。ランドスケープの印象は、季節や時節によってこうも激変する。

いずれにしても、ヴィーコ湖はほっとさせる。心と気持ちが清まる思いだ。しかも地のエネルギーをさえ感じさせる。火山の歴史を背負っているからか、まだ深い地の奥で噴火を企んだどろどろの溶岩たちが眠っているからであろうか。別の稿にするが、このあたりは温泉地としても有名だ。
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山・川・海・湖 | 22:42:38 | Trackback(1) | Comments(0)
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