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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
ホームページはこちら:www.sachimine.com

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ローマのガーデンクラブで講演
ここのところ立て続けに講演が続いているが、今日今シリーズの最後となる講演を終えてきた。ローマの庭園クラブ(Garden Club Romano)という同好会の招きで日本庭園について1時間半ほど話をした。Garden Club Romano の現会長さんであるランツァラ女史が、昨年私がパドヴァの歴史庭園研究会で行った講演についてパドヴァの主催者であるアントネッラ・ピエトログランデ女史から話を聞いたらしい。パドヴァでの講演がすばらしいものであったから、うちの同好会でもぜひ話をしてくれ、というわけだ。あいにくランツァラ女史自身は今日、よりによってパドヴァで別の会議があるということで不在だった。

会場は、ローマのクアットロ・フォンタンーネ(Quattro Fontane)の近くのバルベリーニ宮だった。大変に由緒ある場所だ。クアットロ・フォンタンーネとは、二つの通りが交わる4つの角に4つの噴水があるからそう呼ばれている。建築家ボルロミーニが設計したサンカルロ・アッレ・クアットロフォンターネ教会という、ファサードが波打つまさにバロック建築の傑作が建つところだ。その角から150メートルほどバルベリーニ広場方面(すなわち有名なヴェネト通り方面)に向かうと右手にバルベリーニ宮の建物がある。ここにも実はボルロミーニの設計による有名な螺旋階段がある。バルベリーニ宮は今は古美術を展示する美術館となっている。


さて、私の発表はこのバルベリーニ宮の一室で行った。聴衆は、年配の女性がほとんどを占める本同好会のメンバーだ。総勢60人ほどはいただろうか。最初、余りに皆さんが年配であるため、私の発表をどこまで集中して聴いてくれるか、どこまで理解してくれるか、少し心配になった。が、皆、私が話をする前から、興味津々である。近寄ってきて、今日はわざわざあなたの発表のためにやってきたのよ、と念を押したおばちゃんたちが何人かいた。

さて、内容は、先方の希望通り、パドヴァでの講演をほぼそのまま踏襲した。すなわち日本における庭園と風景の相互置換とでも相関関係とでもいおうか。要するに庭園が風景を取り込み、風景がまた庭園化する、という二方向のプロセスについて。縮景、借景などの概念も含む。あまりにも観念的すぎるかと心配であったが、皆の関心をなんとか1時間半ひきつけることができたようだ。また最後に私自身のプロジェクトや現代の日本の造園家、ランドスケープアーキテクトの作品を紹介したが、これは大変受けがよく、大いに感謝された。やはり、彼らのとっては、伝統的な日本庭園の考え方や美意識が現代の庭園作りにおいてどのくらい活かされているのか、若い世代はどのようにそれを受けとめているのか、というのが最も大きな関心事項のようだ。それについて質問を2、3受けた。これに対して私は、一方では日本の庭園・風景(の設計)の欧米化は免れず、若い世代はやはり欧米のスタイリッシュな風景を好むようだが、しかし、その反面、日本の伝統を再度見直し、日本的な新しい庭園や風景を作っていきたいと考える若い世代も確かにいる、という答えをした。私自身、まさにこの点にどう自分としての答えを出すかをいつも模索している、と。

講演が終わると何人かが近寄ってきて、大変面白い話だったとコメントしてくれた。また私のイタリア語もほめてくれた。今後もこの機会を通じてあらたな仕事の機会が生れることを期待している。
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講演・講義 | 05:45:07 | Trackback(0) | Comments(0)
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