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  S A C H I M I N E

Author:  S A C H I M I N E
世界の庭を見渡して考えたい―ほんとうにいい庭ってどんな庭?お客さまのよりよい暮らしに貢献する庭づくりをめざして、日本とイタリアの長~い歴史と深~い文化と豊か~な自然をインスピレーションの泉とします!。。。でも現実は暑さ寒さ虫と戦う植木屋の毎日でございます― (っ^-^)っ゙
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イタリア造園事情 1
日本の星様という庭師の方からイタリアの造園事情について知りたいという御要望があったので、私の知っている限り書いてみたい。ただ、私も実はこの種の情報に精通しているわけではないので、今後もう少しリサーチをするということにして、分かる範囲でのみ頂いた質問をベースにお答えしたい。

質問の主旨は以下のようだ。

「イタリアでのgiardiniereとは主に個人の庭を造る人のことか?日本のように個人邸を主にし、古来からの技法や日本庭園を造る人を庭師、公共事業を主にしている工事会社を造園業者、と区別しているのか?庭師と造園業との関係は?伝統的庭を造る専門家というのがいるのか?イタリアには造園技能士や造園施工管理技士など国家資格などあるのか?」

さて、私の印象では、giardiniere は日本語の「庭師」という言葉が訳として適していると思う。ただ、イタリア語の giardiniere は、どちらかというと庭を造る人というよりも庭の世話をする専門の人、というニュアンスが強いように思う。日本語でも確かにそうかもしれない。またgiardiniere というタイトルは個人の庭を造ったり維持管理する人に限定されるわけではないと思う。公共の庭(つまり「公園」?)を維持管理する人もgiardiniere と呼ばれている。ただその場合、もちろん請負会社(園芸会社や造園施工管理会社)の社員・作業員、あるいはローマ市であればローマ市の緑地管理課の職員で実際に緑地の維持管理作業をする部隊の人員を giardiniere と呼ぶことになる。いずれにしても、giardiniere といえば私庭(歴史的庭園、現代庭園の両方を含む)の維持管理をする人のことを指すことのほうが多いと思う。

日本で庭師といえば、当然「古来からの伝統的技法をもって庭を造ったり維持管理する人」というイメージだが(そうでなければ「ガーデナー」と呼ぶ?)、イタリアでは、庭のスタイルはどうであろうと、庭を造ったり維持管理する専門の人が giardiniere、だと思われる。

イタリアにとって伝統的庭というとルネッサンス様式、バロック様式の建築に付随したイタリア庭園のことになるのだろうが、それを現代で造るときにいわゆる giardiniere が呼ばれるということがあるかどうか。。。ルネッサンス・バロック時代の歴史庭園の維持管理は間違いなく giardiniere の仕事だろうが。要するに giardiniere は庭の維持管理の専門家であって、設計・施工とはちょっと離れてしまった感がある?昔はそうではなかったらしいが、つまり歴史上の有名な庭の設計家は必ずはじめは giardiniere であったと(先日のトリノの「庭園・緑地管理の伝統と革新」という会議でもイタリア人がそんなことを言っていた)。

イタリアでは造園だけに特化した施工業者、あるいは造園業の施工だけを専門にする会社はあまり見たことがない(あるにはあるだろうが。。)。大きなプロジェクトは建築・土木施工業者が請負うことが多そうだ。逆に大きな園芸会社(苗木屋)は造園の設計・施工もやっている。特に小さな個人庭であれば園芸会社(苗木屋)が材料(植栽・石など)調達も設計も施工も全部請負っている。また、日本風の庭であれば、最近は盆栽を専門にする園芸会社が材料を日本や中国から輸入して、設計・施工しているケースもあるようだ。

私の知る限り、造園技能士や施工管理技士の国家資格はないはずだが、ちょっと定かでないので確かめてみたい。職能技能名簿なるものがあるが、これには設計をする側の「ランドスケープアーキテクト」の国家資格はある。「建築家」もそうだが、大学の所定の学部卒業者のみが国家試験を経て登録できるものだ。

(「思われる。。。」が続いてしまい申し訳ありません。もう少し正確に調べて見ます。)
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イタリア造園事情 | 23:54:06 | Trackback(1) | Comments(4)
コメント
こんにちは
前に紹介した(あ!日本庭園の本も宣伝しておきました)この会社↓
http://www.piantemati.it/index.htm
ここは造園施工中心で、大きなナーサリーも持つ・・Paesaggistaが家族経営しGiardiniereがたくさんいる会社。ここは造園施工に特化してる部隊ってのに近い気がします。
大きなプロジェクトは建築家から依頼され、デザインする場合もあればしない時は植栽計画だけやったり。ランドスケープ事務所とのコラボもある。
造園施工に必須の設備会社もメンテ会社も子会社化してるし、海外(ヨーロッパが多い)にも進出して、面白いことをやっている。

印象はどうでしょう?
2007-05-04 金 13:08:34 | URL | S.A [編集]
SAさん。コメントありがとうございます。そうですね、ご紹介いただいた会社は、造園の施工を中心にして、なんでもできます!という感じ。かのTorsanlorenzoの苗木屋もそうですが、苗木屋でありながら、関係会社を子会社化して、造園なんでもおまかせ!という看板掲げるところも多いですね。



2007-05-07 月 01:04:26 | URL | paesaggista [編集]
Giardiniere
話は変わって、イタリアの建築学の先生に聞いた話。

Giardiniereという専門家に敬意を表している。彼らは単に剪定したりメンテしたりする“世話人”ではなく、トラディショナルな庭園をよりよく見せる、きちんとデザインできる人材だからだ。今良く耳にするL'architettura del paesaggioやPaesaggistaよりも上のランクにいるプロフェッショナルと僕は思っている。

と彼は日本の庭師に近い立場をGiardiniereと呼んでいるみたい。
日本にはまだ日本庭園を造れるプロはいるのか?と逆に聞かれました・・・
2007-05-07 月 15:02:31 | URL | S.A [編集]
Giardiniere と 庭師
SAさんのコメント、興味深く拝見しました。
国と人種は違えど、Giardiniere・庭師という専門家が他の職種間の中でも認められているというのは嬉しい限りです。私達庭師は近年、どちらかというと軽んじて見られがちな状況です。というのも施主さんも世代が代わるにつれて、より合理的で低コスト、ネームバリューに頼るところが大きく、有名ハウスメーカーのガーデニング部がなどが工事の安心につながるように思われています。定年後の職業に植木屋さんというのは、今の時代かなりの割合で増えてきているようです。
私の会社も上記にもれず、先代から引き継がれたお庭も、息子さんの代
になり、透かし剪定のよさよりも、近所の最近植木屋さんになられたシルバーさんに5分の1の値段でスッキリ(ブッツリでは???)して貰って良かったなどと言われてしまうこともしばしばあります。

勿論、お客さんに責任はありませんし、我々庭師がもっとお客さんに「お庭」を慈しむことが出来るよう提案・進言しなければならないのでしょうが・・・・。
今の時代ものすごく時間軸が早く流れてしまっているように思います。本当の意味での「ゆとり」や庭のデザイン上の「 間 」が少し湾曲して浸透してきてる気がしてなりません。

勿論、また我々庭職が最近現代アート?の様な庭。一部ではシンプル・モダン和風。と聞こえはいいけど自己満足的な短期装飾型ガーデンを頻繁に作っているようですが、そこに「心」を込めて作庭したのか、自社と世間の売れ筋を意識して作ったのか疑問が残る庭が見られます。

昨年、早稲田大学内で「国際日本庭園シンポジウム」というのがあり参加してきた折に、講演者の中のJoseph Cali氏の講演の中で「庭師はアーティストであるか、クラフツマンであるか?」とうい話が講演の中にあり、会場の庭師とちょっとしたいざこざがありました。

彼は庭師にはある程度のデザインや意向は施主や発注者にあり、予算や工期があり、アートには目的がなく、方向性が無く成功のための明確な基準が無いと定義つけていた。(明確に書くと非常に長くなるのでザックリと書きました)

確かにアートは自分自身のみで追求し作品を作り上げるので、ぶっちゃけてしまえば周りの評価など必要としないのかもしれない。素材や形状は自由であるわけである。

そして庭師の仕事となると必ずそこには、昔であれば権力者が居たり、宗教的意味合いが加わったり、現代であっても施主様がいて予算があって、こんな庭にしたいという大なり小なりの意向がある。

彼はアートが良い・悪いを言っているのではない、庭師がアート(アーティスト)よりも劣るなどといっているわけでもない。庭師の造る庭・デザインなどが良い・悪いといっているわけでもないのです。庭師はアーティストか?といえばアーティストではなくクラフツマンであると述べていた。

私はなるほど!確かに私はもっと若い頃に自分は庭のアーティストだなどと思って居た時もあったが最近はどうなんだろうと悶々としていた折に「ああ、自分はクラフツマンだ」とこの講演を聞いて素直に思ったのです。

会場の著名な庭師の方が自分は庭にアートを作っている!自分はアーティストだといって少し会場が殺気立った場面がありましたが、私はJoseph Cali氏の言うことがなぜかしっくりと心に入ってきました。

昨今の庭を見ると創作は少なく奇抜な庭が多くなってきたように思えます。伝統にしがみつく様な庭はいけませんが、自己の欲求を満足させる庭ももっといけないような気がしています。職人である以上は施主さんの要望に答えその中で匠の技を昇華させ、さり気ない意匠の、ものつくりが出来うることが庭師であり職人であると思います。

イタリアの造園事情が私の感じている日本の造園事情になってしまいました。すみません。

イタリアの方々にまだまだ日本には日本庭園を作れる庭師(古来からの形を模写しただけではない)が沢山いると言える様に頑張っていきたいですね。








2007-05-07 月 19:34:25 | URL | 星 宏海 [編集]
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造園技能士造園技能士(ぞうえんぎのうし)とは、国家資格である技能検定制度の一種で、職業能力開発促進法第47条第1項による指定試験機関(社団法人中央職業能力開発協会及び各都道府県の職業能力開発協会)が実施する造園技能士に関する学科及び実技試験に合格した者をい 2007-10-31 Wed 12:13:41 | 技能士探索

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